東京2020 いよいよ開催
記念すべき東京開催!と、一筋縄ではいかない事態となったオリンピック。そこで(?)今回は、タイルのオリンピック、とでも題して、世界の代表的なタイル産地を、いろいろな競技(??)別にご紹介していきたいと思います。
MAKE – つくる(タイルの生産量)
🥇 Gold medal is・・・ 🇨🇳 China
詳しい人もそうでない人も、タイルといえばイタリア!スペイン!などヨーロッパを思い浮かべるのではないでしょうか?ところが生産”量”でみてみると、圧倒的に中国が世界第一位なのです。
ヨーロッパから技術が取り込まれた中国では、従来に比べ安価な価格と大量生産を実現しました。タイル関連企業数も携わる従業員数も、群を抜いて世界一位(2位のイタリアのおよそ9倍!!)。こと日本では、隣国であることも相まって、流通する輸入タイルの多くにおいて中国製のものを身近に手に取ることができます。
特にモザイクタイルに関しては、made in Chinaのアイテム数は計り知れません。タイル・ガラス・大理石を上手に用いて、様々なモザイクタイルを生産しています。居住空間が狭小である日本においては、モザイクタイルはとても重宝され、水まわりインテリアの定番ともいえる存在です。定番の四角いものから、丸、三角、六角形、中には大きな花柄など、ユニークなモザイクタイルがたくさん作られています。
>>>>ラグジーMMコレクション
USE – つかう(タイルの輸入量と使用度合)
🥇 Gold medal is・・・ 🇺🇸 USA
アメリカは世界最大のタイル輸入国であり、リノベーション大国です。いつの時代にも愛されるクラシックデザイン、洗練されたモダンデザイン、そして時代を牽引するトレンドデザインの発信地でもあります。
その上質な空間展開のなかに、タイルは欠かせない存在です。日本の住宅と違い、購入後もなお住宅価値が上がり”資産”となるアメリカの住宅の至るところに、上質なタイルが使用されています。
アメリカから発信されるSNSの多くには、真似したくなるようなタイルコーディネートがたくさん!新築、リノベーション、ちょっとした模様替え・・・。様々なシーンで参考なること間違いなしです。
ボウクスのタイルカタログでは、この”アメリカナイズ”をテーマに様々なインテリアにマッチする世界各国のタイルをご紹介しています。
>>>>ボウクスタイルカタログ2021-2022
HOME OF TILE – ホーム(タイルの”本場”)
🥇 Gold medal is・・・ 🇮🇹 Italy
イタリアを語らずしてタイル語るべからず。言わずと知れたタイルの「本場」です。様々なタイルメーカーが世界へ向け日々タイルトレンドを発信しています。イタリアで開催される世界最大級のタイルの展示会「チェルサイエ」には、毎年世界中からたくさんの人々がやってきます。(ちなみに日本にこの世界トレンドがリアルにやってくるのは諸外国で流行った3年後程度と言われています。いかに日本がまだまだタイルトレンドに遅れをとっているかがわかります・・・。精進・・。)
イタリアのタイルの中でも最もポピュラーな存在はテラコッタタイル。土の温もりを感じる普遍的なそのタイルは、日本でも長年にわたり愛されています。
>>>>テラコッタ調タイル
START – 原点(タイルのはじまり)
🥇 Gold medal is・・・ 🇪🇬 Egypt
世界で一番古いタイル、それはエジプトにありました。今から約4650年前に建設された、通称「サッカラのピラミッド」。いわゆる階段型の典型的なピラミッドなのですが、なんとこのピラミッド、この「いわゆる」においても世界最古で、史上初のピラミッドともいわれています。
その地下にあるドアに貼られていたのが、ターコイズブルーの釉薬が塗られた世界最古のタイルであるとされています。
“やきもの”は古代エジプトの時代から、天然の宝石に代るアイテムとしてツタンカーメンのマスクや装身具などに使われていたといいます。
日本のやきものの街、愛知県常滑市にある「INAXライブミュージアム」では、この世界最古のタイルを再現した展示のほか、たくさんの世界の歴史あるタイルについて見て触って学ぶことができます。お子様の夏休みの自由研究にもおすすめです!
>>>>INAXライブミュージアム
文化とスポーツ、そしてタイル
タイルを語る上で欠かせないのが、「信仰」。特にイスラムの存在は大きく、人々がよりどころとした神への気持ちは、「装飾」というかたちで表され、寺院を色とりどりのタイルで彩りました。
時の流れとともにその文化と技術は「伝来」「征服」「移住」「外交」など多様な事由とともに国境を越えて世界へ広がりました。事実日本も例外ではなく、仏教とともにタイルがやってきています。そして、その土地土地の文化や工夫に起因して、産地ならではの個性を持っていったのです。
オリンピックで行われる様々な競技も、発祥の地から世界へと認知され継承され愛されてきました。スポーツを通じて世界中の人たちと繋がることができるように、ことタイルにおいても様々な国の「美しさ」「豊かさ」「技術」「伝統」を共有しあえる一つのツールになり得るのではないかと思うのです。
言葉は通じなくても、「すてき!」という気持ちは万国共通。これからもあらゆる角度からタイルの魅力を切り取って、世界中の人と共感しあえる「すてき」をお裾分けしていきます。