タイルをフックに「SDGs(エスディージーズ)」を考える連載、第二回です。
今でこそ馴染みのあるワードとなったSDGsですが、採択されたのは遡ること6年も前であること、不思議に思いませんか?なぜ、今。ここへきて輪をかけた広がりを見せているのでしょうか?
地球の問題は「地域差のない平等の課題」
SGDsには、その前身となったものがあります。それが2000年に採択された「MDGs(ミレニアム開発目標)」です。開発途上地域における課題を取り上げ、2015年までに達成すべき8つの目標を設定したもので、一定の成果をあげたものの、課題は多く残りました。
フォーカスされた問題の多くが、「開発途上地域のことである」という通説が根強く、先進国はどこか”自分ごと感”に欠けていた側面があったのかもしれません。
国連は先進国も発展途上国も歩みをそろえて課題を解決する枠組みを策定する必要性を強く実感し、今日のSDGsへと繋がっていったのです。
教育現場への進出
小学校では20年度から、中学校では今年度から、SDGsを扱う教育が実施されるようになりました。副読本ではそれより前から採用されていたのですが、教科書で取り上げられるようになった、というのは大きな変化です。特定の教科で学ぶと言うことではなく、国語、理科、社会、英語と、いろいろな場面においてSDGsに関連した学びの機会が出てくるようになったのです。
「興味のある人だけが」「知見が高い人だけが」ではなく、「地球に生きるものとして、知るべき/学ぶべき/教えるべき事項」という取り扱い方は、多くの人々にとっても”自分ごと”として捉えることを後押しする機会となることでしょう。
2000年〜2015年、そして2021年のタイル業界
そんなこの20年の月日。次回は同時期のタイル業界が、延いては住宅事情・建築事情がどのように変化していったか、そのあゆみを回顧してみようと思います。
来年もどうぞお楽しみに!(今回はタイルの話がまったくなくて、ごめんなさい。笑)
C,Okimura