この記事の監修:ボウクス・タイルマーケット 編集部

庭やテラスに大判のタイル・石材を敷きたいけれど、モルタル下地や接着剤を使う本格施工はハードルが高い。そう感じる方は多いはずです。砂利や芝生の上にそのまま敷いても、目地幅がバラつき、雨で水たまりができ、見た目もどこか締まりません。
「舗石スペーサー(PS70-03)」は、こうした「置き敷きで美しく仕上げたい」という現場の悩みに応える、十字型の樹脂製スペーサーです。
置き敷き施工って何?|通常施工との違い
屋外にタイル・石材を敷く方法は、大きく「置き敷き(乾式)」と「通常施工(湿式/接着剤張り)」の2つに分かれます。舗石スペーサーは前者、モルタルを使わない置き敷きのための部材です。まずは2つの違いを整理します。

置き敷き(乾式)とは
モルタルや接着剤で下地に接着せず、ならした地面の上にタイル・石材を「置いて」並べていく方法です。公共の歩道などで使われるインターロッキングブロック舗装も同じ考え方で、路盤の上に敷砂(クッション砂)を敷き、ブロックを並べ、最後に目地へ乾いた砂をすり込んで転圧する、という手順が標準とされています。
個人宅の庭やテラスでは、厚さ18〜20mmの高強度タイルであれば、砂利・砂・芝生などの上にモルタルや接着剤を使わずそのまま置き敷きできます。タイルの厚みと重量そのもので安定させる考え方です。
通常施工(湿式/接着剤張り)とは
コンクリートやモルタルの下地をつくり、張付けモルタルや接着剤でタイルを固定する方法です。タイルの大きさや部位に応じて「圧着張り」「改良圧着張り」「敷きモルタル張り」「全面接着剤張り」などの工法が使い分けられます。
下地のコンクリートは所定の養生期間(一般に2週間以上)が必要で、面積が大きい場合は伸縮調整目地(3mピッチ程度・囲まれた面積10㎡以内が目安)を設けます。目地にはタイル用の目地材を充填します。下地づくりから養生まで工程が多く、基本的に職人による施工が前提になります。
2つの違いを比較
| 比較項目 | 置き敷き(乾式) | 通常施工(湿式/接着剤張り) |
|---|---|---|
| 固定方法 | 接着しない。タイルの自重で安定させる | 張付けモルタル・接着剤で下地に固定 |
| 下地 | 砂利・砂・芝生・土などをならした面/既存の土間 | コンクリート+モルタル下地。養生期間が必要 |
| 目地 | 目地砂を充填、または目地を空けたまま(水が抜ける) | タイル用目地材を充填。伸縮調整目地の計画も必要 |
| 使うタイル | 厚さ18〜20mmの厚物タイル・石材 | 薄物から厚物まで対応可 |
| 工期・DIY | 敷いたその日に歩ける。DIYでも施工しやすい | 下地づくり・硬化・養生に日数が必要。職人施工が前提 |
| やり直し | 外して敷き直せる。レイアウト変更・部分交換が可能 | はつり作業が必要。原則やり直しはきかない |
| 向いている場所 | 庭・テラス・バルコニー・アプローチなど歩行用 | 駐車場・重歩行エリアなど荷重がかかる場所 |
| 弱点 | 下地の不陸がそのまま出る。目地幅が乱れやすい | 工程・コストがかかる。下地工事が前提 |
置き敷きを選ぶときの注意点

- 車が乗る場所には向きません。駐車場のように車両荷重がかかる場所では、たわみを防ぐために十分な下地強度と、タイル裏面に隙間をつくらない密着施工(改良圧着張りなど)が必要とされています。
- 仕上がりは下地しだいです。接着しない分、下地の凹凸やその後の沈下がそのままガタつきとして出ます。敷く前の転圧・不陸調整が仕上がりを決めます。
- 目地幅は自分で決める必要があります。モルタルで固めないため、目地幅を保つものが何もありません。ここを機械的に解決するのが舗石スペーサーです。
つまり置き敷きは、「下地工事をせずに、いつでもやり直せる形で屋外床をつくる」方法です。その手軽さと引き換えに目地幅のばらつき・水はけという課題が残ります。舗石スペーサー(PS70-03)は、この2点を目地幅3mm+本体高さ1.5mmの排水経路という形で同時に解決する部材です。
舗石スペーサーの3つの特徴

① 置くだけで目地幅3mmを確保
十字型の本体を4枚のタイル・石材の交点に置くだけで、目地幅3mmを確保できる構造。施工者の腕に依存せず、誰が敷いても均等な目地に仕上がります。モルタル・接着剤・下地工事は不要です。
② 雨水を効率的に排水
本体高さ1.5mmにより、タイル底面と地面の間に微妙な隙間が生まれ、雨水の排水経路を確保します。タイル表面に水たまりができにくく、屋外でも快適に使える設計です。
③ 端部はハサミでカット可能
施工の端部や、壁際で十字の一部が不要になる箇所では、目地タブ側面でハサミ・カッターを使って切断できる柔軟さがあります。端部処理がきれいに納まり、DIY初心者でも美しい仕上がりを実現します。
使い方の基本フロー

- 下地を整える:砂利や芝生の表面を、できる範囲で平らにならします。
- 1枚目のタイルを敷く:基準となる1枚目を置きます。
- スペーサーを配置:タイルの角に十字型のスペーサーを置き、目地幅の基準にします。
- 2枚目以降を順番に敷設:スペーサーに当てるように次のタイルを置き、4枚の交点ごとに1個ずつ使用します。
- 端部処理:壁際や端部はハサミ・カッターでスペーサーをカットして調整します。
こんな現場で活躍します

● 庭・テラスのDIY施工:個人宅の庭にウッドデッキ調タイルや石材を敷きたい場合の定番ツール。モルタル下地工事が不要なので、週末DIYで施工できます。
● 砂利・芝生表面への直接置き敷き:本格的な下地造作なしでも、目地幅を揃えて美観を保てます。後から配置を変えたくなった場合も、取り外して再施工が可能です。
● 飛び石・アプローチの整備:玄関アプローチや庭の小径に厚物タイルを点在させる施工でも、目地幅を一定に保てるため整然とした印象に仕上がります。
あわせて選びたい舗石
舗石スペーサーは、厚さ18〜20mmのタイル・石材と組み合わせて使う部材です。舗石本体をまだ検討中の方、複数候補で迷っている方は、タイルマーケットの「舗石コレクション」もあわせてご覧ください。エクステリア用の厚物タイル(18mm)を集めており、舗石スペーサーと組み合わせて施工できます。
こんな方におすすめ
デッキ施工も検討している方へ|Fixplusレベリングシステムとの関係

舗石スペーサーは、庭や公園の砂利・芝生表面への置き敷き施工であれば、これ単体で施工が完結する部材です。本記事で紹介してきた使い方は、この単独使用が中心となります。
一方で、屋上・バルコニー・テラスなどに「デッキ」を施工する場合は、下地に高さ調整機能が必要になります。この場合は、別途「Fixplusレベリングシステム」が必要です。舗石スペーサーは、このFixplusレベリングシステムのオプション部材としても販売されています。
舗石スペーサーで完結するケース
- 庭やテラスの砂利の上にタイルを敷きたい
- 芝生エリアの一部に飛び石的にタイルを置きたい
- 既存の平らな下地に直接タイルを置くシンプルな施工
Fixplusレベリングシステムが必要なケース
※デッキ施工も並行して検討されている方は、Fixplusレベリングシステムの詳細記事もあわせてご覧ください。
仕様
| 商品名 | 舗石スペーサー |
|---|---|
| 品番 | PS70-03 |
| 製品目地幅 | 3mm |
| 高さ | 1.5mm |
| 対応タイル厚 | 18mm〜20mm厚(推奨:20mm) |
| 1袋入数 | 20個 |
| 重量(1袋) | 約0.13kg |
| 用途 | 屋外置き敷き施工用部材 |
▲ ご使用上の重要なお願い
本商品は個人宅のお庭での使用を想定した商品です。重い車両が乗り入れる駐車場、および公共の場所・歩道でのご使用はお控えください。
よくあるご質問
Q. 駐車場や歩道でも使えますか?
本商品は個人宅のお庭での使用を想定しており、重い車両が乗り入れる駐車場や公共の場所・歩道での使用はお控えください。車両荷重に対応した施工が必要な場合は、モルタル下地など本格的な施工方法をご検討ください。
Q. 1平米あたり何個必要ですか?
必要個数はタイル・石材のサイズによって変わります。十字型スペーサーは4枚の交点に1個ずつ使用するため、たとえば600×600mmの大判タイルを正方形配置する場合、1平米あたり約12個が目安です。施工面積からの正確な必要数は、お気軽にお問い合わせください。
Q. 10mm厚のタイルでも使えますか?
対応するタイル厚は18mm〜20mm(推奨20mm)です。10mmなど薄手のタイルでは厚みが足りず、本商品の本来の性能を発揮できません。薄手タイルの施工には、別途モルタルや接着剤での本格施工をご検討ください。
Q. 後から配置を変更できますか?
接着剤やモルタルを使わない置き敷き施工のため、タイルとスペーサーは取り外して再配置が可能です。レイアウト変更がしやすいのも置き敷き工法の利点です。
Q. 雑草対策にもなりますか?
タイル・石材を敷き詰めることで、その部分の地面への日光を遮るため、結果的に雑草の生育を抑える効果が期待できます。ただし、本格的な防草が目的であれば、防草シートの併用をおすすめします。
まとめ
舗石スペーサーは、「下地工事なしで美しい外構を作る」DIY層・エクステリア施工の救世主です。20mm厚タイル・石材を扱う方なら、置くだけで目地が揃い、排水も確保される手軽さを一度試す価値があります。
なお、そもそもなぜタイル本体だけでなく、施工ツール・メンテ資材が重要なのかという根本的な話は、別記事「プロが選ぶタイル施工ツール・メンテ資材4選」で、タイル施工で使われる施工ツール・メンテ資材の全体像については、別記事「タイルの施工ツール・メンテ資材の完全ガイド|全10カテゴリの役割と選び方」扱っています。あわせてご覧ください。
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